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【ハワイ不動産 連載・第2回】売上の40%が消える!? 知っておくべき税金と維持費のリアル

sasshi
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アロハ!sasshi(サッシ)です!

全3回でお届けしている、オアフ島・ワイキキ郊外におけるバケーションレンタル(短期宿泊)投資のリアル。 前回の第1回では、合法的に短期貸しができる希少な4つのエリアと、富裕層がハワイ不動産を買う理由の全体像をお伝えしました。

前回第1回はこちら(別ウィンドウで開きます)
【ハワイ不動産 連載・第1回】ワイキキ以外で合法バケレン投資!4つの注目エリアと収益のカラクリ
【ハワイ不動産 連載・第1回】ワイキキ以外で合法バケレン投資!4つの注目エリアと収益のカラクリ

今回は、連載第2回として「ハワイ不動産ならではの重い経費と税金」について深掘りしていきます。 実は、税金や経費の基本的なコスト構造については、ワイキキでもワイキキ郊外でも異なった部分はありません。オアフ島でバケーションレンタルを運営すると、エリアに関わらず宿泊客からいただいた売上の40%から45%、場合によってはそれ以上が経費と税金として消えてしまうという厳しい現実があります。

なぜそこまで費用がかさむのでしょうか?知っておくべき4つの大きな要因を解説します。

税金をしっかり把握することで、キャッシュフローの有無が事前に予測できます。それが出来ることで大きなリスクヘッジになりますので、しっかり押さえておきましょう。

1. クラス分けで激変!高額な「固定資産税」の罠

ハワイの固定資産税(Property Tax)は、物件の「用途」でクラスが決まり、クラスごとに税率がまったく違います。これが、キャッシュフローを圧迫する最大の要因のひとつです。

ホノルル市郡の税率は毎年7月に切り替わります。2026年7月1日から2027年6月30日までの税率は、次のとおりです(いずれも評価額1,000ドルあたり)。

クラス税率どんな物件か
Residential(住宅)3.50ドル自分で住む、または長期で貸す物件
Residential A最初の100万ドル 4.00ドル/超える分 11.40ドル評価額100万ドル以上で、自己居住の控除がない物件
Bed and Breakfast Home6.50ドル自分も住みながら一部を貸すホームステイ型
Transient Vacation最初の80万ドル 9.00ドル/超える分 11.50ドル合法的に登録した短期貸し(バケーションレンタル)
Hotel and Resort13.90ドルホテル、タイムシェア、リゾート用途の物件

ここで、ひとつ訂正させてください。「バケーションレンタルはHotel and Resortクラスで13.90ドル」と書かれているのをよく見かけますし、わたし自身も以前はそう理解していました。いまは違います。ホノルルの条例には「土地利用条例にしたがって短期貸し(TVU)として使われている物件は、Transient Vacationクラスに分類しなければならない」とあり、短期貸しには専用のクラスが用意されています。Hotel and Resortは、ホテルやタイムシェアのクラスです。

数字で見てみます。評価額160万ドル(1ドル154.65円で約2億4,700万円)のコンドミニアムが、クラス違いでどうなるか。

クラス年間の固定資産税
Residential A(長期で貸す)10,840ドル(約168万円)
Transient Vacation(短期で貸す)16,400ドル(約254万円)
Hotel and Resort22,240ドル(約344万円)

長期で貸すか、短期で貸すか。それだけで年間の固定資産税が約86万円変わります。短期貸しは売上こそ大きくなりますが、税金も一緒に増える。ここを見落とすと、利回りの計算が最初から狂います。

自分が狙っている物件がいまどのクラスなのかは、ホノルル市の固定資産税の記録で1件ずつ調べられます(realproperty.honolulu.gov)。購入前に必ず見ておいてください。買ったあとに用途を変えれば、クラスも変わります。

2. 宿泊税は「18.5%」か「18.712%」か。同じハワイで2つの数字がある理由

ここは、この記事でいちばん書きたかったところです。

ハワイの宿泊にかかる税金を調べていると、合計が18.5%と書いてある記事と、18.712%と書いてある記事が出てきます。わたしも最初は、どちらかが古い数字なのだろうと思っていました。

そうではありませんでした。立場が違うだけで、どちらも正しい数字です。

まず、3つの税金

ハワイで宿泊事業を行うと、州と市郡に3種類の税金を納めます。

税金税率納める先
一般消費税(GET)4.5%(州4.0%+オアフ島0.5%)ハワイ州
宿泊税(TAT)11.00%ハワイ州
オアフ島宿泊税(OTAT)3.00%ホノルル市郡

TATは2026年1月1日に10.25%から11.00%へ上がりました。ハワイ州のAct 96、通称グリーン・フィーです。この0.75%分は、山火事対策や海岸の浸食防止など、ハワイの自然を守る財源に充てられます。

OTATの3%は、州とは別にホノルル市郡が課すもの。2021年12月14日の条例21-33で始まりました。オアフ島の物件なら、州のTATとは別にこれも納めます。

この3つを単純に足すと、4.5+11.00+3.00で18.5%。これが1つめの数字です。

では、18.712%はどこから出てくるのか

もう1つの数字は、ゲストの請求書に載せてよい上限です。

ハワイ州税務局は、ホノルル市郡でゲストに転嫁してよいGETの上限を、4.5%ではなく4.7120%と定めています。これで計算すると、4.7120+11.00+3.00で18.712%になります。

なぜGETだけ、納める税率より高い数字を請求してよいのか。ここに、ハワイらしい仕組みがあります。

GETは、日本の消費税とは性格が違います。客にかかる税ではなく、事業者にかかる税です。州税務局の説明は「the GET is a tax on the business for the privilege of doing business in Hawaii(GETは、ハワイで事業を行う特権に対して事業者に課される税)」。だから転嫁するかどうかはオーナーの自由で、転嫁しなくてもGETは発生します。

そして肝心なのがここ。ゲストに転嫁したGET自体も、オーナーの売上に含まれます。

100ドルの部屋に4.50ドルのGETを乗せて、104.50ドル受け取ったとします。このときGETの課税対象は104.50ドル。納税額は104.50×4.5%で4.70ドルです。回収したのは4.50ドルですから、20セント足りません。

この足りない分まで回収できるように決められた数字が、4.7120%です。州税務局はこう書いています。「The maximum rate is greater than the tax rate because businesses are taxed on their gross receipts including GET that is charged to customers(上限の税率が本来の税率より高いのは、客に請求したGETを含む総収入に課税されるためです)」。

100ドルの部屋を1泊貸すと、こうなります

項目金額
部屋代100.00ドル
宿泊税(TAT 11.00%)11.00ドル
オアフ島宿泊税(OTAT 3.00%)3.00ドル
一般消費税(GET 4.7120%)4.71ドル
ゲストの支払総額118.71ドル

オーナーが納めるのは、TATが11.00ドル、OTATが3.00ドル、GETが(100+4.71)×4.5%で4.71ドル。合わせて18.71ドルです。ゲストからいただいた税金と、ぴったり一致します。

逆に、GETを転嫁しなかったら。受け取るのは114.00ドルで、GETの課税対象は部屋代の100ドルだけ(転嫁して別記したTATとOTATは、GETの対象から外れます)。納税は4.50ドルで、TATとOTATと合わせて18.50ドル。差の21セントは、オーナーの持ち出しです。

つまり、こういうことです。

  • 18.5%は、GETを転嫁しなかったときにオーナーが納める割合
  • 18.712%は、GETを上限まで転嫁したときにゲストが払う割合

どちらで書くかは、自分がどちらの立場の話をしているか次第です。このブログでは、オーナー目線のときは18.5%、ゲストの支払総額の話をするときは18.712%と、書き分けることにしました。

知らないと損をする「まとめて税込み」の請求

もうひとつ、実務でじわじわ効いてくる話を。

州税務局のパンフレットには、はっきり書かれています。「If you charge your guest or tenant a flat fee without separately stating the GET and the TAT, you are required to pay GET and TAT on the entire amount(GETとTATを分けて書かずに定額で請求した場合、全額に対してGETとTATを払う必要があります)」。

さっきの部屋を「税込み118.71ドル」と一本で請求すると、118.71ドル全部がTATとGETの課税対象になります。

分けて書いた場合「税込み118.71ドル」とまとめた場合
宿泊税(TAT)11.00ドル13.06ドル
オアフ島宿泊税(OTAT)3.00ドル3.56ドル
一般消費税(GET)4.71ドル5.34ドル
納める合計18.71ドル21.96ドル

差は1泊あたり3.25ドル。たった3ドルと思うかもしれませんが、年間200泊なら650ドル、約10万円です。請求書の書き方だけで、これだけ変わります。

管理会社に任せていても、請求書でGETとTATが別々に書かれているかは一度確認したほうがいいです。「Taxes」とひとまとめにされていないか。ここは頼んでいる側から言わないと、なかなか直りません。

そしてもうひとつ。この税金はゲストから預かって納めるものですが、ゲストが見るのは「支払総額」です。部屋代に18.7%が乗った金額で、他のリゾート地と比べられる。宿泊単価を決めるときは、そこまで含めて「選ばれる価格」になっているかを見る必要があります。

3. 現地管理会社への委託費と、重くのしかかる「管理費(HOA)」

日本に住みながらハワイの物件を運用する場合、現地のプロパティマネジメント(管理会社)の利用は不可欠です。 Airbnbなどの予約管理、ダイナミックな価格調整、ゲストの対応から税金の申告代行まで、すべてをフルサービスで委託した場合、手数料の相場は宿泊総売上の20%から25%にもなります。

さらに、ハワイのコンドミニアム投資で最も重い固定費となるのが「管理組合費(HOA)」です。 たとえば高級リゾートのコオリナの場合、充実したプールや厳重なセキュリティ、美しい造園を維持するために、毎月のHOAが2,700ドルから3,000ドル(約40万円以上)を超える物件も珍しくありません。 このHOAは、宿泊客がゼロの月であっても容赦なく請求されるため、利益を大きく削る要因となります。

4. 塩害と激しい摩耗!高額な修繕費と特殊な保険

ハワイの海沿いという立地は、高温多湿で常に「塩害」にさらされています。エアコンの故障や、塩害による家電製品のショートなどは日常茶飯事です。 さらに、不特定多数のゲストが利用するバケーションレンタルは、通常の賃貸物件よりも室内の劣化(家具やリネンの傷みなど)がはるかに早く進みます。年間の修繕予算として、物件価値の1%から4%は保守的に見積もっておく必要があります。

また、保険に関しても通常の火災保険ではカバーしきれません。ゲストが部屋でケガをした場合などを包括的に補償する「バケーションレンタル特化型の商業用賠償責任保険」に加入することが必須となり、これも年間で数百ドルから数千ドルの追加コストとなります。

ハワイ不動産の税金や経費は、日本の感覚だと本当に複雑ですよね…。「自分が買ったらどれくらい税金がかかるの?」は、購入前に税理士へ試算してもらうのが一番確実です。無料で相談先を探せるサービスもあるので、早めに”味方”を見つけておくと安心ですよ。👇

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なぜ赤字でも投資するのか?

ここまで読んでいただいたあなたは、「固定資産税、宿泊税18.5%、管理会社に20%、高い管理費に修繕費……これじゃあ利益なんて残らないのでは?」と驚かれたかもしれません。

おっしゃる通りです。 これらすべての経費を差し引くと、残る純利益(NOI)はわずかとなり、ローンを利用して購入した場合は、毎月のキャッシュフローが赤字(持ち出し)になることが標準的です。

では、なぜ賢明な世界の投資家たちは、毎月赤字を出してまでハワイの物件を買い求めるのでしょうか?

その秘密は、「手元の現金(インカムゲイン)」ではなく「物件価値の上昇(キャピタルゲイン)」を狙う、ハワイ特有の投資メカニズムにあります。

ローンを活用してのコンド購入は、確かにハワイ不動産オーナーへの近道ですが、その分リスクも高く、前述のようにキャッシュフローもマイナスです。やはり全額キャッシュが安心でしょう。

Q&A

Q1. 宿泊税と消費税の約18.5%は、オーナーが自腹で払うのでしょうか?

A1. 一般的には、宿泊代金とは別に「税金(Taxes)」としてゲストの支払い総額に上乗せして徴収し、それをオーナー(または管理会社)が州に納付します。しかし、ゲストから見れば「支払う総額」が高くなるため、稼働率を維持するためには、物件の魅力を高めて価格競争力をつける工夫が必要です。なお、ここでいう約18.5%はオーナーが納める側の数字です。GETを上限の4.7120%まで転嫁した場合、ゲストの請求書に並ぶ合計は18.712%になります(本文2章で詳しく書きました)。

Q2. 毎月の管理費(HOA)が高い物件は避けたほうが良いですか?

A2. 一概にそうとは言えません。HOAが高い物件は、それだけプールなどの共用施設やセキュリティが優れており、高い宿泊単価(ADR)を設定できる強力な武器になります。逆にHOAが安すぎる物件は、建物のメンテナンスが行き届かず、資産価値が下落するリスクがあるため注意が必要です。

次回予告

いかがでしたでしょうか。ハワイ不動産の経費の重さがリアルにお分かりいただけたかと思います。

次回はついに連載最終回!
「【ハワイ不動産 連載・第3回】毎月赤字でも儲かる?10年保有のIRR(内部収益率)シミュレーション」というテーマで、ハワイ不動産の真髄である「儲けのカラクリ」を具体的な数字とともに徹底解剖します。

次回の最終回もぜひお見逃しなく!

次回最終回はこちら(別ウィンドウで開きます)
【ハワイ不動産 連載・第3回】コオリナ・タートルベイ・マカハ・カイルアは毎月赤字でも儲かる?10年保有のIRRシミュレーションと出口戦略
【ハワイ不動産 連載・第3回】コオリナ・タートルベイ・マカハ・カイルアは毎月赤字でも儲かる?10年保有のIRRシミュレーションと出口戦略

今日のsasshi’s recommendation

ハワイでの不動産投資や二拠点生活を少しでもお考えなら、次回のハワイ旅行ではホテルではなく、実際に「Airbnb(エアビー)」や「VRBO」を使って、バケーションレンタル物件に宿泊してみることをおすすめします。

「アメニティは十分か」「管理会社の対応は早いか」「どんな設備があると嬉しいか」など、ゲストの視点で滞在してみることは、将来あなたがオーナーになった際の最強のリサーチになります。

そんな物件の視察旅行には、超小型アクションカメラ「Insta360 GO 3S」が最適です。 お部屋の内見風景や周辺の環境をハンズフリーでサッと撮影しておけば、帰国後もリアルな空間を振り返ることができて非常に便利です。

もちろん視察だけでなく、その後のビーチやアクティビティなど、プライベートなハワイ旅行の思い出作りにも大活躍しますよ!

あとがき

今回は連載第2回として、ハワイのバケーションレンタル運営にかかる重い税金と維持費の実態をお届けしました。

厳しい現実かもしれませんが、このコスト構造を正確に理解することこそが、プロの不動産投資の第一歩です。

もしハワイでの二拠点生活や不動産に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

それでは今日はこの辺で。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

免責事項

本記事は独自調査に基づく情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入や投資を勧誘・推奨するものではありません。ハワイの不動産市況や税制、法規制は常に変動する可能性があるため、実際の投資に際しては、必ず現地の専門家(不動産エージェント、税理士、弁護士等)にご相談の上、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の税率は、ハワイ州税務局(GET・TAT)およびホノルル市郡(OTAT・固定資産税)の公開情報にもとづき、2026年9月12日時点で確認・更新しています。円換算は同年9月11日の対米ドル仲値(1ドル154.65円)で筆者が計算したものです。詳細はこちら

ABOUT ME
sasshi
sasshi
企業経営者 宅建士
投資歴:四半世紀超
【目標】
2029年にハワイのコンドミニアムを一括購入する。
ハワイを愛するあまり、本気で二拠点生活(デュアルライフ)を目指し始めました。 「移住」ではなく、日本の利便性とハワイの癒やしを両立する「いいとこ取り」スタイルが理想。特に花粉症の時期(2-4月)はハワイへ逃亡計画中。
【手段】
不動産知識: 宅建士・賃貸不動産経営管理士の資格を活かし、投資家目線で「バケーションレンタル」物件を分析。
株式投資: 日本株運用で、購入資金を着々と形成中。
このブログでは、投資成績やハワイ不動産の分析をリアルタイムで公開しています。
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